第4章 · オープニング

定石はどう学ぶか

最初は覚えるより対局、上達したら自分の対局から始めて意味を理解しながら増やす定石、定石を選ぶ基準とオープニング辞典の活用。

前もって準備して覚えておくオープニングの手順を定石(ブックオープニング)と呼び、その集まりをオープニングブックと呼びます。オセロを始めたばかりなら、定石を覚えるのに多くの時間をかける必要はありません。エンジン解析で見ると、オープニングにはほぼ同じくらい良い道がとても多く、悪そうに見える手でも損が大きくないことがよくあります。最初は覚えるより、たくさん打ってみるほうがずっと役に立ちます。

エンジン解析では、双方が最善を尽くせば引き分けで終わると見られています。どちらの色も最初から不利ではないので、黒と白をまんべんなく持ってみましょう。一つの色ばかりにこだわると、もう一方の色のオープニングを学ぶ機会が減ります。

上達したら:定石を自分のものに

相手が強くなるほど、準備した定石が大切になります。定石は手順を覚えるだけでは自分のものになりません。一手一手の意味を理解し、相手が定石から外れたときにどう打つかも一緒に学ぶ必要があります。

  • 自分の対局から始める:打った対局を記録しておき、FlipSight解析でオープニングで損をした手を見つけて直します。こうして一手ずつ増やしたものが、自分だけのオープニングブックになります。
  • 選ぶものだけ選ぶ:相手の応手ごとにすべての答えを用意すると、覚える量は指数関数的に増えます。よく出会う分岐から、自分が実際に使う手順だけをまとめます。
  • 研究ノートと実戦用の要約を分ける:調べた内容はすべて研究ノートに置き、対局で使う手順だけを色別に短くまとめて覚えます。

どの定石を選ぶか

理論上いちばん良い手だけを選ぶのが常に正解とは限りません。人同士の対局では2〜3石の差は大きな差ではなく、ミスの少ないほうが勝ちます。そこで次のことも合わせて考えます。

  • 相手があまり見ていない分岐:理論上ほぼ同じなら、相手がよく知らなそうな珍しい手のほうが実戦ではよく通用します。FlipSight解析の統計(もっと見る ⋮ メニュー)は、大会とオンライン対局で局面ごとに進んだ回数と黒・白の勝率を見せてくれるので、よくある手と珍しい手が分かります。
  • 自分が覚えることは少なく、相手が覚えることは多い分岐:勝率が近ければ、覚える進行が少ないほうを選びます。FlipSight解析のうみがめ数(もっと見る ⋮ メニューのカメのアイコン)は、候補手ごとに最善の進行を最後まで打つには何通りの進行を覚える必要があるかを黒・白の値で見せてくれます。自分側の値が低く、相手側の値が高い手を選びましょう。
  • 悪すぎる分岐は避ける:珍しい手でも、エンジン予測が-4より悪いと、相手が1〜2回ミスしても挽回するのは難しくなります。

オープニング辞典を活用する

FlipSightのオープニング辞典には、名前の付いたオープニング約650個の手順、盤面、エンジン評価値、そして大会棋譜でそのオープニングを通った対局の黒勝ち・引き分け・白勝ちのバーがあります。黒の勝率や白の勝率で絞り込むこともできます。エンジン評価値は双方が最善を尽くしたときの予測で、大会の勝率は人が実際に打った結果なので、両者が違うこともあります。合わせて見ると、理論上良い手と実戦でよく通用する手を見分けるのに役立ちます。

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